異業種ビジネスからヒントをもらおう

 

[NO.2]

●押さえるべき情報を大事にしている・・・鹿児島の田苑酒造

同社の「大麦100%焼酎」の紙パック容器には、日本の焼酎の歴史、焼酎資料館の案内など、ウンチク好きな愛飲家に向けた情報が載っており、楽しい。しかも、水割り、お湯割りなど、おいしい割り方の説明もちゃんと記されている。この種の情報は、発信する側が飽きてしまい無くしがちだが、基本情報は愚直に発信続けるべきだ。

     

 商品パッケージや包装材は、同時にその商品にまつわるメッセージなどをアピールできる情報媒体(メディア)でもあり、最近では農産物でも、フィルム包装材に積極的にメッセージが印刷されるようになってきました。
 しかし、食べ方紹介はいろいろあれども、下ごしらえとしての「茹で時間」が書かれていないケースが、水菜などの商品で結構あります。茹で時間は、産地にとっては常識でも、都会の若い奥さん方には常識外なのですが、これが案外錯覚されているようです。

 

●至れり尽くせりの修理報告書・・・エプソンサービス株式会社

修理から戻ってきたエプソンプリンターの修理報告書を見て、感心した。故障の内容、処置内容に始まり、清掃、注油、各部調整、機能検査、動作チェックもしました、とも記されている。「これはお客さまのプリンターで印刷したものです」と刷り見本まで入ってきた。

     

 ここまで痒いところに手が届くように報告されると、もう問い合わせることは無いと思ってしまいました(事実、無かった)。お客さんからの問い合わせやクレームは、最優先事項で対応せざるを得ません。それが他の業務の段取りを狂わせ、ときには不要な出費を招いてしまうこともありますよね。
 売上げに結び付かない、客対応をいかに減らすか、これこそ「先手必勝商法」でしょう。“その先”まで考えた話法・文書ができているかどうか、一度ぜひ再点検をお勧めします。

 

●頼みもしないのに「携帯電話の番号を教えたがる」悪しき風習

「お急ぎでしたら、携帯の方へお掛けいただけますか」という対応が最近結構多い。これは相手に掛け直しを命じたことにほかならない。用事によっては、相手の怒りを倍増させたり、新規取引の機会を失いかねないのだが、「危険な対応」が方々で蔓延している。

     

 「お急ぎでしたら(携帯でつかまえ)、こちらより折り返させていただきますが・・・」これが正しい対応でしょうが、若い人ほど聞かれもしないのに携帯番号を教えたがるようです。彼らにとっては、打てば響くような対応、気が利いた対応のつもりなのかも知れませんが、ちゃんとしたビジネス社会では、基本的な社員教育が出来ていないと評価されかねません。
 また、この種のことが厄介なのは、表だって注意してくれず、かげでマイナス評価をしていることなのです。

 


 

鈴木 肇(すずきはじめ)

(株)ジャパン・アグリ-カルチュア・マーケティング&マネジメント(通称jamm)取締役(企画担当)。1968年(株)博報堂入社。農業プロジェクトに関わり、農林水産省のグリーンツーリズム研究員、21世紀村づくり塾アドバイザーとなる。1999年同社を退職、農村報知新聞社の編集顧問に就任。

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